女体化が好きな腐女子

突然だが私は《性転換》の二次創作に目がない。
なかでも特に女体化が大好きで、中学生のころ機動戦士ガンダムSEEDのクロト・ブエルを女体化した絵や小説を書いていた。当然元のキャラが好きなのだが、女体化するとさらにかわいく見える。過去女体化させてきたキャラクターたちはみんなそのジャンルで特に好きなキャラばかりだった。

一方でTSのことはよく分からない。恐らく私は元のキャラクターの首から下が性転換しているものが好きで、TSによくあるモテないキモオタが突然絶世の美女に……みたいなのはまったく惹かれない。
だがキャラクターの名前くらいしか知識のないラブライブ!の性転換はおおいに興奮した。アニメを一度も見たことがないので本当になにも知らないのに性転換で萌えているのだ。我ながら意味が分からない。

私は腐女子になって十年以上が経っている。当時のジャンプはワンピースやテニスの王子様が人気で、私もいくつか同人誌を持っていた。二次創作サイトも持っていた。きっかけはふゅーじょんぷろだくと社発行のコミックボックスジュニア(表紙がルフィやナルト、リョーマくんだったので勘違いした。同年代腐女子にはこのパターンが多いと思う)を購入し読んだことなのだが、ルフィとサンジがキスをしていたのでそれはもう度肝を抜かれた。だって考えたこともなかったのだ。小学生だったし。
中学生になってまわりに腐女子がたくさんいることを知り、腐女子仲間でお互いの推しを描き合って交換しあうなんてこともしていた。私は腐女子でありながらドリーム小説も嗜んでいたので、そちらを書くことも多々あった。いまでこそ字書きで同人誌を出しているが当時は絵を描く方が得意で好きだったのであのまま続けていれば良かったのに……と思わないでもない。

脱線した。
まわりに女体化が好きな友人はおらず、しかしいまほど《地雷》という言葉が浸透していなかったので「へえあなた女体化好きなんだ。ふーん」みたいな反応でむしろ描いてと頼めば描いてくれるレベルだ。当時は女装にまったく興味がなく、いわゆる先天性女体化のみが好きだった。これはいまでもそうで、後天性女体化をあまり読まない理由としては「性別が戻ったときに私が悲しいから」だったりする。
「ふーん」みたいな反応を取られるのはインターネット上でも一緒で、当時はいまのようにSNSが発達していなかったものだから自分の作品は自分のホームページにアップするのが主流で、R-18以外はまとめてログにしてしまう人が多かった印象だ。なかでも女体化が好きな人は女体化だけのページや女体化専用のお絵かきサービスを利用した掲示板(お絵ビ)を設置したりしていた。いまほど注意書きをしっかりしなければいけない風潮もなかったので、サーチやリンクから飛んだサイトで女体化があるとはしゃいだものだった。

ノーマルカップリングでない場合はほぼ女体化カップリングで活動しており、発行した同人誌も女体化エロが圧倒的に多い。なんなら初めて出した成人向けだって女体化だ。女体化の本ばかり出していたのでジャンルの人には「女体化の人」と呼ばれるようになり、とあるジャンルで同カプのBL成人向けと女体化成人向けを出したところBLはびっくりするほど捌けなかった。このとき女体化だけにしなかったのは女体化じゃないエロだって書けるんだということを読み手に伝えたかったからなのだが、まったく意味がなかったらしい。そのカップリングでは女体化オンリーにしぼり、一般向けでさえBLは封印した。求められているものと自分の書きたいものが一致しているのはなんともありがたいことだと思う。


私はいわゆる《左右完全固定》で、攻め違いや受け違い、逆カプのたぐいがまったく見られない。同人活動を始める直前はあまり気にしていなかったのだがいざ自分が書くことになってから気になるようになってしまい、ネット上でもよく見かける地雷持ち腐女子だ。腐女子の多くは自分の好きなキャラを受けにする傾向にあり、ジャンルのなかでも人気のあるキャラは受け人気が高いことが多い。もちろん好きなキャラを攻めにしたい腐女子も少なくはなく、そういった腐女子は総攻めが好きだったりする。00年代は総受けが猛威を振るっていた印象があるがいまは苦手、という腐女子も多いが総攻めに関してはブームなどがくる気配は一切ない。
私は受け厨でも攻め厨でもなく《カプ厨》で、その二人さえいてくれればそれでいいというタイプだ。関係性を好きになって自然と受け攻めが決まり、例えば受けの方が好きだった場合でもカップリングにすると同じくらい攻めのことを好きになることが多い。例えばテニスの王子様では千歳と橘のカップリングが好きで、元々私は橘推しだったのだが千歳と橘の過去編を読んであっさり九州二翼に落ちた。攻めも受けもお互いしか見ていない共依存カップリング(しかも本人たちは共依存していることにあまり気付いていないことが多い)が大好物で、二翼のほかには黒バスのチャリアや弱虫ペダルのチーム二人などが該当する。もれなく好きである。

腐女子の中には女の存在がまったく不要で、ブリーチの織姫やNARUTOのサクラ、ヒナタなんかは主人公(級)に恋慕していることが多い上に恋愛のことばかり考えているので叩かれる対象になる。いわゆる《男同士の恋愛が好き》なタイプで、こういった腐女子はノーマルカップリングにまったくはまらないパターンが多い。女体化が苦手な腐女子も多い。
私の場合はまず関係性重視なのでノマだろうがBLだろうが百合だろうが関係ない。同じジャンルのなかでもそれは変わらないので、二翼も好きだしリョーマくんと桜乃ちゃんのカップリングだって好きだ。カップリングに関しては性別に重きを置いたことがない。

それなのにどうして女体化が好きなのか。
よく聞かれるのだが自分で考えたことはなかった。ただ成人向けを書く際参考にするのはコンビニなどに売っている成人向け雑誌なことが多く、好きなシチュエーションもBLではなかなか見ないものだったりする。私は恐らく女性の体、特に女性器が好きなのだと思う。参考にするためにアダルトビデオをレンタルすることもあるのだが女性の自慰シーンがあると大変興奮するので、やはり女性器が好きなのだろう。
ちなみに恥を忍んで告白すると特に小陰茎が好きである。こんな小さな部分なのにここを攻めるだけで体の自由がきかなくなるというのはロマンだ。まるで魔法のスイッチのようだと思う。ふたなりには全く興味がないが、カントボーイは好きなので小陰茎が好きなのだ。
好きなキャラクターに女性器がついていたら嬉しい。私が女体化を好きな理由はこれにつきると思う。